掲載紙:日刊スポーツ
日付または号数:1985年10月18日
主題:アグネス’Xマス挙式よ
副題:うれしくて思わず涙
本文:  アグネスの12月25日、クリスマス挙式が決まった。香港の家族会議で、元マネジャー金子力さん(31)との結婚の承諾を得たアグネス・チャン(本名・陳美齢さん、30)は、母親・陳彭端淑さん(58)を伴って、17日午後ノースウェスト機で来日。空港内で満面笑みの婚約報告会見を行った。アグネスは、占い師の判断に従って、12月17日に結納、25日に身内だけの結婚式を行ったあと、来年1月11日には、改めて教会挙式を行う。
 黒いコートに身を包んだ母親の手をとり、真っ先に46番サテライトに現れたアグネスは、50人近い取材陣を前に照れくさそうな笑顔を浮かべた。必死の説得が実っての来日だけに、うれしいながらも、伏し目がちに歩く姿にホッとした気持ちがうかがえる。
 約1時間の会見では、笑顔で寄りそう母親を横に、くったくのない表情で香港での様子を説明した。現地に到着した13日は、親せきにも言わないうちに日本で交際を発表したことを、母親に「すごく怒られた」(アグネス)という。その後、親せきを含めた十数人の会議でアグネスは金子さんの人柄や家族について説明。アグネスの必死な姿に母親も最後は応援する側に回って、結局承諾が得られたという。二人の愛を認めてくれた母親に「ありがとうと言いたい」と言うアグネスの目に、うっすら涙がにじむ場面も。
 挙式スケジュールは、香港の慣習に従って、占い師に見てもらった。その結果、12月17日に結納、25日午前11時30分から天を拝んで指輪を交換する、身内だけの式を挙げる。結納から挙式までは、二人は会ってはいけない、25日午前2時にアグネスが髪をとく、といった香港ならではのしきたりもあって、香港に滞在中の金子さんが細かい打ち合わせを行っている。
 また、アグネスがクリスチャンのため、来年11月11日には改めて教会挙式を予定しており、すべて現地で行い、日本では披露パーティーを考えている。

 一問一答

――正式に結婚が決まった今の気持ちは
 アグネス(太字) いろんな意味でプレッシャーがありましたが、一応母がOKしてくれてホッとしました。うれしいです。
――もしダメだと言われたら、どうするつもりでした
 アグネス 待つつもりでした。
――最終的にいつ承諾が得られたのですか
 アグネス 15日の夕食の時になんとなく雰囲気で分かりました。
――その時、金子さんはどうしていました
 アグネス ご飯をお代わりしてました(笑い)。
――お母さんはなぜOKしたのですか
 母 金子さんは誠実で礼儀正しい人だし、大人だから。二人が後悔しなければいいと思ったのです。
――どんな家庭にしたいですか
 アグネス 二人で努力してお互いの両親に、結婚してよかった、楽しくなったと思われるようにしたい。
――国籍はどうしますか
 アグネス 5年くらいは変えないつもりです。
――ハネムーンの予定は
 アグネス 式(12月25日)の後で考えたいですが、休みが3日か、4日しかないんですよね。どうしうェ?(とスタッフを見て笑う)。ホントは敦煌へ行きたいんです。
――子どもは早く欲しいですか
 アグネス 早めに、なりゆきで・・・